建築の島

建築とマンホールデザインのブログ

旧三河島汚水処分場喞筒場施設

東京都荒川区にある、旧三河島汚水処分場喞筒(ポンプ)場施設へ行ってきました。町屋駅(京成線、東京メトロ)からも歩けますが、都電荒川線に乗り、荒川二丁目停留所から歩きました。

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国指定重要文化財です。

国指定重要文化財 旧三河島汚水処分場喞筒場施設|東京都下水道局

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見学には事前の予約が必要です。桜の季節やツツジの季節には、一般開放されます。GWに訪れましたが、係の方によると、今年はツツジの開花が少し遅れているとの話でした。 

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私の場合は建築が最大の目的で、何年も前から憧れていた場所なのですが、最近はマンホールカードの配布が始まり、そちらが目当ての見学者が増えたとのこと。レトロ建築も好き、マンホールも好き、という人は何割いるんだろう。

 

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  門衛所

 

正門の写真を撮り忘れました……。正門は、改築し入口を広げたため、文化財指定から外れてしまったそう。

 

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  東・西阻水扉室

 

この付近に、マンホールカードのデザインのマンホールがあります。

 

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  ろ格室上屋

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柱の内側の色の濃いレンガは、東京駅と同じ覆輪目地で施行されています。覆輪目地というのはカマボコ型に盛り上げる方法で、以前「ブラタモリ」で見た覚えが。レンガのメーカーも、東京駅と同じ。

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  八幡製鉄の刻印

 

いよいよポンプ室……の前に、ヘルメットを渡され、地下に降ります。気分はもう「ブラタモリ」(勝手に)。

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  喞筒井

  敷いてあるのは「敷き瓦」。空気抜きの穴があります

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ヘルメットを脱ぎ、ポンプ室へ。

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ポンプ室の小屋組は、富岡製糸場の操糸場と同じトラス構造

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上の階には展示室が。

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建物の裏手へ。

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  土運車引揚装置(インクライン)用電動機室

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  インクラインの一部



見学は所要1時間30分ほど。とても見ごたえがありました。最近は、海外からの団体客も来るそうです。

今回、レトロ建築に興味のない家族を連れてきたのですが、過去に見学した方の口コミや写真を見せてアピールしました。ただ美しい建築を眺めるだけの場所ではなく、歴史ある施設で、大人の社会科見学になると。

敷地内のマンホールについては、別の記事へ。