建築の島

建築とマンホールデザインのブログ

新美の巨人たち 武相荘

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        写真は番組HPより

www.tv-tokyo.co.jp

武相荘」の公式サイト

buaiso.com

 

 実業家・白洲次郎、随筆家・白洲正子夫妻が暮らした東京・町田市にある「武相荘」。以前、NHKで放送されたドラマ「白洲次郎」を見たこともあり、ずっと訪れたいと思っていた。

 

 元々は、戦争時の食糧難を見越して、自給自足生活をするためにこの家を購入したという。だが、次郎が若い頃に留学していた英国では「カントリー・ジェントルマン」という生き方があり、次郎はいつしかその代名詞になっていく。

 茅葺屋根の農家を暮らしやすく改築したということで、建築的に大発見があるわけでなく、番組ではむしろ民芸品、骨董品など、建物よりもモノの方に注目していた。

 次郎は英国、正子は米国と、二人とも若い時は西洋文化のど真ん中に留学していた。東京でも洋風のハイカラ生活を送っていた二人が、この家に来てから、伝統的な日本の美の方にシフトして行ったのが興味深い。

 ただ、どちらも名家の出身なので、子供の頃から「良いもの」に囲まれていたはず。華美ではなくシンプルだけど、使いやすい道具や日用品に「美」を見出すセンスは、おのずと養われていたのかもしれない。