『文豪の家』
監修:高橋敏夫 田村景子 / エクスナレッジ
明治、大正、昭和初期の文豪たちの家を特集したもの。ほとんどが移築または保存され、現在も文学館や記念館として見学できる。作家だけでなく、歌人・詩人も含まれている。
取り上げられている「文豪」は、以下の通り。
時代が時代なので平屋の和風建築が目立ち、当時としてはハイカラだった洋風建築がいくつか混じる。書斎は畳に文机、万年筆、直筆の原稿用紙(これが現代の作家だと、椅子と机、パソコンなんだろうな……)。
「この家であの作品を書いたのか」と、想像を膨らませると楽しいかも。巻末には「文豪の宿」として山の上ホテルなどが紹介されている。
本書で紹介されている家には昔行ったことのある場所もあるけれど、当時は写真を撮ることも(デジカメ登場前)建築も興味がなくて、観光して終わりだった。ああ、もったいない。特に、軽井沢周辺は旧三笠ホテルとか軽井沢タリアセンとかあるし、再訪しようかな。
本書に登場する家で、過去に訪れ、撮影した場所もある。
iledelarchitecture.hatenadiary.jp
・林芙美子(東京)
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・武者小路実篤(東京)
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自分用メモ。軽井沢の建築
・旧三笠ホテル
重要文化財・旧三笠ホテル 開館期間・入館料等のご案内(改修工事のため休館中)│長野県軽井沢町公式ホームページ
・軽井沢タリアセン
有島武郎「浄月庵」、朝吹山荘「睡鳩荘」、堀辰雄山荘、明治四十四年館など
朝吹山荘「睡鳩荘」も翻訳者・朝吹登美子つながりで、本書で紹介されてもおかしくなかったのでは?
軽井沢には、他にもヴォーリズ設計の建築がある。
このシリーズには『世界の文豪の家』もある。
なぜかジョイスやイェイツがアイルランドではなく英国の文豪となっているが。