建築の島

建築とマンホールデザインのブログ

新美の巨人たち ヨドコウ迎賓館

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  写真は番組HPより

www.tv-tokyo.co.jp

ヨドコウ迎賓館の公式サイト

www.yodoko-geihinkan.jp

 

旅人の女優・内田有紀さんは、既に何度かこの番組に登場している。大の近代建築ファンで、自由学園明日館や明治村の帝国ホテルなど、フランク・ロイド・ライトの建築も訪問してきたとか。

ふらっと建築を見学に行って、近くにこんなきれいな方がいたら、むちゃくちゃびっくりするだろうな~!

兵庫県芦屋市にある「ヨドコウ迎賓館」(重要文化財)は1924年大正3年)、山邑太左衛門の別邸として建てられた。その後、1947年(昭和22年)に淀川製鋼所の所有となり、一般公開を機に現在の名称になったという。

丘陵地に建てられ、上空から見ると船のような形。横から見ると、1階はエントランス、2階は食堂、3階に大きな居室、4階に食堂とバルコニーとなっている。部屋の大きな窓やバルコニーから外を見ると、実に眺めが良い。

ライトといえば幾何学模様。外壁や、洋室の壁面、天井がそうなっているのは驚かない。でも、和室にも飾り銅板があしらってあり、度肝を抜かれた。ライトの設計だろうか?と思いきや、途中で帰国したライトに代わり、日本人の弟子たちが考えたものだという。ドアや窓だけでなく、和室の欄間にも飾り銅板が入っているので、逆に「日本人の設計なのに?」と驚いた。他の建築で見たことがない。

ライトの半生を再現ドラマの代わりにアニメーションで描いていたが、ライトの姿、背景、画面の枠がステンドグラス風。

 

芦屋市からほど近い西宮市には、武庫川女子大学甲子園会館(旧甲子園ホテル)がある。かつて、東京に帝国ホテル新館を建設した際に、ライトを招聘した支配人・林愛作が、予算・工期が大幅にオーバーしたのを機に辞任。数年後、西宮の甲子園ホテルで再起をかけた。ライトに師事した遠藤新の設計だが、ライトへのオマージュが現れている。

現在、武庫川女子大学には建築学科があり、学生たちがこの素敵な校舎で学んでいるという。


ヨドコウ迎賓館のそばにある「ライト坂」、調べてみたら、結構な急坂らしい。正門前で車を乗り降りするのも危険らしい。駅から徒歩だな。なるべく若くて元気なうちに行きたいなあ。

 

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