建築の島

建築とマンホールデザインのブログ

八木邸

4月に関西を訪れ、大阪の寝屋川市にある八木邸を見学しました。京都の「聴竹居」(記事はこちら)と同じく、藤井厚二の設計した家です。「聴竹居」の2年後の昭和5年に建てられました。

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「聴竹居」と同じく、内部の写真撮影OKですが、ネットへの掲載は不可となっています。事前に見学を申し込み、ガイドツアーに参加しました。


「聴竹居」を見学したのは4年前。細部まで詳しく覚えてはいませんが、それでも同じ人が設計した家なので、共通点は多々あります。

風をうまく通すための工夫として、一階から二階を貫く木製の通気筒、一階の調理室の床に近い場所には通気口が、二階寝室の足下に通気窓が設けられていました。現在は付近に住宅が多くなり見えませんが、建築当時は淀川が見え、夏には淀川からの風が入ってきたとか。そういえば「聴竹居」からは、桂川宇治川・木津川の合流地点が見えたっけ。

食事室(洋室)の隣に和室があり、ここでも2つの部屋に座った人の目線が合うように高さを工夫してあります。藤井がデザインしたというちょっとした調度品のセンスが良く、「これ、欲しいわ~」と思いました。

床板に良質の木材を使ったり、さりげなく「良いもの」を配する藤井スタイル(勝手に命名)はここでも健在でした。

 

 



藤井厚二の手がけた家で一般公開されているのは、あとは広島の福山にある「後山山荘」、京都の「喜多源逸邸」かな。

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